東京新聞・本音のコラム 国策の責任

まともな国とは言えない日本の「ニュース」

 「被害者が被告にされています」。福島原発事故「自主避難者」の嘆きである。山形県米沢市の雇用促進住宅に避難していた被災者8世帯が、独立行政法人から立ち退きと家賃支払いを求める裁判に訴えられた。世の中まるであべこべだ。

 「自主避難」といえば勝手に福島から逃げ出したニュアンスがまとわりついている。しかし、避難指定区域に入らなかったとはいえ危険に変わりはない。とにかく縁故を頼って他県へ避難したのは、子どもに影響する被爆を恐れてのことだ。住み慣れた故郷を捨てて不案内な土地で暮らしたいと思う人はいない。

 仕事を失い、夫婦親子が離ればなれになり、他郷で不便な生活をするようになったのは、本人の責任ではない。原発事故のせいである。ところが事故から7年もたたないうちに住宅補償は打ち切られ、裁判に訴えられる人たちがでている。

 強制避難者も自主避難者もともに原発の被害者である。これから避難指示区域は狭められ「自主避難者」が増える。水俣病の「認定患者」のような人間の線引きが、ますます強められようとしている。

 被害者に冷たくして加害者の負担を減らそうとするのは人間を犠牲にして産業を発展させようとする政策である。原発避難者を最後のひとりまで援助する法律が必要だ。原発推進の国策が間違いだ。

鎌田慧(ルポライター外注します。私には物品販売を
したことがなく、売れ残ったら
どうしようという不安がありま
す。

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